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明るい?透析生活

世界を股にかけてきたビジネスマンが透析患者になちゃった

HHD (在宅透析)トレーニング その1

HHDに向けたトレーニングがいよいよ始まりました。まずは、臨床工学士の方々、看護師の方々からのブリーフィング。家族に医療従事者がいて、自身も医療機器のビジネスに関わってきたといいう自負があったものの、情報量が多くて初日からオーバーフロー(笑)

 

そんな中でも、ポイントは、

1.手指清浄、衛生管理

透析機の準備、プライミング(血液回路セッティング)、穿刺準備、これらの一連のプロセスで一番大切な事、それは、衛生管理。人工透析はそもそも、体内に溜まった老廃物や、インバランスに寄った電解質をダイアライザーで透析する事。それには自己穿刺(自分で太い針を静脈ーシャントに刺す)を始め、体内から抜いた血液をポンプ経由でダイアライザーに運び、浄化された血液を連続的に体内に戻す一連のプロセスです。

 

要するに、働きの悪くなった自分の腎臓の代わりに、ダイアライザーと透析液を使って、血液を浄化する仕組み。これを腎臓ではなく、体外の装置で行う、という事です。従いまして、当然乍ら、穿刺〜血液回路の洗浄、設定には感染症の原因となる雑菌を排除しなければなりません。そのため、一番最初に行う、透析液と透析機の接続、「液置換」から、念入りに手指を洗い、速乾性のアルコール清浄剤で徹底した消毒をします。

 

2.確実性、安全性

そして、大切な「血液回路」「ダイアライザー」を機械にセットしつつ、生理食塩水で内部を洗浄します。これらの工程、施設透析の場合は、主に技師さん、または看護師等の有資格者が行う仕事です。ですので、なんで血液回路がこういう構造になっているのか?なんでここにチャンバがあるのか?なんで患者接続部の先端は清潔に注意が必要か?等々、理屈を理解する必要もあります。安全性が求められる、複雑なプロセス。二人でダブルチェックできる現場と違って、在宅透析ではチェックリストは必須です。

 

血液を浄化するために、透析機、血液回路、ダイアライザーを使って、自らの血液を体外循環させる訳です。ですから、そのプロセス、機器全般に、感染症防止のための、細心の注意と、機器設定の確実性、安全性が求められます。

 

私自身、血液回路、ダイアライザーの設定、洗浄は「マニュアル見ながら出来れば大丈夫」と勝手に解釈していました。しかしそれはとんでもない間違い。最初から、全てを覚えるのは至難の技ですが、何回、何十回と繰り返すうちにカラダが覚えていきます。逆に言えば、「目をつぶっていても回路が組めるくらい」になる事が必要かと思います。

 

私のお世話になった病院では、HHD 自宅透析チームが編成され、細かく指導、またチェックが入ります。特に、「そこまで慎重に慎重を求める?」と思うほど、安全に配慮された指導を受けます。なので、やはり自分自身で、血液透析の仕組み、理屈、機器のはたらきをしっかり理解しておく必要があります。ここに、ご高齢の方にはHHDが難しいポイントがあると思います。

 

 

 

 

The long and winding road

こんにちは。年明けからバタバタが続いてBlogもサボっていました。Jack Amanoです。

 

タイトルの、The long and winding road.....ちょっと大袈裟に過ぎました(笑)

 

5月の下旬にHD導入になり、月、水、金のスケジュールで病院に通う事に。当時は、結構、カラダは厳しい状態で、特に体内水分量が多めだったように記憶しています。例えば、3階相当の駅の階段を上ると、胸が苦しくなる.....と言ったような状況でした。

 

施設透析を開始して、最初の1ヶ月は、殆ど 「お客様状態」で、普通に施設透析を受けていました。先ずは「透析」そのものに慣れていくプロセスだったと思います。透析を受ける事で、悪かった体調は劇的に改善して行きました。

 

例の3階相当の階段の昇りも、ラクラク。まだ除水は殆どしていませんでしたが、胸が苦しくなる症状もなくなりました。自分でも、どれ程、尿毒が溜まり、体液バランスが限界に近かったのだろう?と思いました。

 

施設透析開始直後は、穿刺を担当いただいた看護師さん、技師さん達に、ご苦労をお掛けしました。それは、私自身の左腕、内シャントがまだ充分には発育していないが故、穿刺が難しかった事です。男性だと、静脈は分かり易い人も多い中、私の静脈はは結構、恥ずかしがり屋さん。中々、表面には顔を出しません。

 

どうやら、透析室のスタッフさん達の間では、「Jack Amanoさんの穿刺は要注意」との情報共有が早くもされていた様子(笑)生来、人間観察が好きな私、穿刺の度に、その日の担当の技師さん、看護師さん達の穿刺のクセを記憶、整理しておりました。

 

やはり、穿刺にも「相性」「上手い、下手」はあって、上手で相性がいい人の穿刺は、「あれっ!?」って言うぐらい、痛くも痒くもなく、既に針が入っています。反対に、相性の悪い、または「下手」な人だと、自然と身構えてしまう程でした。

 

そして、透析開始後、2週間程で、HHD( Home Hemo-Dialisys=在宅透析)に向けたブリーフィングが始まりました。主に、担当の技士さん(臨床工学技士)さんから、HHDトレーニングの全容、目的、実施に向けた流れの説明が行われました。

 

実は「HHDなんて簡単に出来るだろう」と少々、甘く思っていた自分がいました。しかし、年齢を重ね、新しい事を覚える能力が著しく低下した自分に向き合い、現実を知る事になります。本来、立派な医療行為である血液透析を、自分自身の為に特別な管理下で行う.....勉強する事、習得して実践する事、手技の訓練......と、長く厳しい道のりが私を待っていたのでした。

 

 

PD(腹膜透析)か?HD(血液透析)か?はたまた...

最初の投稿から随分と時間が経ってしまいました。Jack Amanoです。

 

思えば昨年の夏を過ぎた頃から、「地下鉄の階段」「いそぎ足であるく」等の、ごくごく日常的な行動に、辛さを感じるようになりました。これこそ、末期腎不全の症状の一つです。腎昨日は当時でもeGFRで10%以上はあったかと思いますが、尿毒素のみならず、排尿機能が落ち始め、体内に余計な水が溜まり始めた結果だったようです。

 

腎不全、と診断されてから、かれこれ15年余り、食事療法、適度な運動を心がけてはきたものの、2015年の夏に感染症(夏風邪?)に掛かった事で、一気に腎機能が低下してしまったようです。それまでは、「透析導入はまだ先のはなし」と思っていたのに、体がどんどん辛くなって行きました。

 

そんな中、主治医の先生と相談して、「現在主流になりつつある、PDファーストでは、なく、HDを導入し、直後からHHD導入に向けたトレーニングを開始する」、という方向性を決定しました。

 

PDを最初に導入する事で、残腎機能を温存しながら、透析導入ができる事は私も勉強して、知っていました。しかし、無類の風呂好き、温泉好きな私。生まれ育ち、長年暮らした東京都心を離れたのも、「週末温泉ライフ♬」を楽しむためでもあった訳です。腹膜透析はその「風呂に浸かる」事が一大事。

 

なにせ腹部にカテーテルを設営し、そこから透析液や老廃物の出し入れを行う訳です。そのカテーテルは24時間365日、お腹から出た状態。当然、接合部などの衛生管理は必須。ましてや、公共浴場に等しい、温泉地の浴槽に入るのは危険な訳です。

 

自分自身と家族(妻)のQoLを考えた場合、これはどうにも受け容れ難く、主治医に相談したところ、「まだ現役で仕事もされているし、HHDで行きましょう!」とHHDの導入を勧めていただいた次第です。

 

そうして、いるうちにも、日々、腎機能は落ち、日常的な仕事での移動でも、息が上がり始め、2016年の5月下旬に、HD(血液透析)導入となりました。ここから、HHD(在宅透析)導入に向けての長く厳しい道?が始まる訳です(笑)

 

ブログ始めます

 はじめまして。うさぎやさんのどら焼きが三度の飯より好きなJack Amanoです。

.....と、言うのは冗談で、うさぎやさんのどら焼きは大好きですが、一年に十回くらい食べられれば幸せ至極な私です。

今を遡ること16年前、小さな外資の日本法人でバリバリに忙しい日々を送っていた時、しばらく怠さ、動悸などがあって体調不良だったのですが、「忙しすぎだろう」とたかをくくって、休暇を取りました。その休暇中の沖縄の離島でのシュノーケリング中、自分のカラダに異変を感じ、東京に戻って病院を訪れたところ、慢性糸球体腎炎と診断されました。即入院、腎生検となり、慢性腎不全生活が始まりました。

実はその時、血圧が220/150と言うほどのめちゃくちゃ危険な状態で海に潜っておりました。そして、心肥大(心不全)、高血圧からの視野狭窄も併発した危険な状態でありました。

家族は協力を惜しまず、食事療法を中心にした対応と、適度な運動をして、透析導入を少しでも遅らせることができるよう、頑張ってきました。塩分、蛋白質カリウムの摂取に気をつけてきた、つもりです。

仕事柄、海外出張が多い時で年に15回程度、少ない時でも年に4回は海外に出掛け、日本にいる時も結構、出張が多く、普通のサラリーマンのような食事環境ではない中、色々、工夫してきましたが、16年目の今年、とうとう、人工透析導入となりました。

主治医曰く、「原因は不明」と。これは即ち、「様々な要因が重なり合って、その結果としての慢性糸球体腎炎〜慢性腎不全であり、高血圧が先で腎不全になったか?腎不全の結果としての高血圧か?は解らないそうです。思い当たるのは、母方の叔父が、30年間、人工透析を受けていたことによる、遺伝的な可能性くらいです。

と、言うことで、2016年5月下旬に人工透析導入となりました。実は、血液透析(Hemodialysis:略称HD)導入前に、腹膜透析(Peritoneal Dialysis:略称PD)を導入する方が、残腎機能をより長く保てることから、PD→HDと以降するパスが多いようですが、私の場合、温泉で日々の疲れを癒すのがお大きな楽しみのため、PDは選択せず、いきなりHD導入、それもHHD(Home Hemodialysis)に向けてのトレーニング開始となりました。

幸い、家族に医療従事者がいることは、私にとっての幸運であり、非常にありがたいことと感謝しています。そして、HHD導入に向けて、一生懸命に、厳しく、指導いただく病院のチームの皆さんにも感謝の気持ちでいっぱいです。

つい最近、あるブログで透析患者を誹謗中傷する事が話題になりました。高齢化の時代にあって、透析治療も医療費増大の一因である事も承知しています。そして、世界から見れば、日本でPD、HD、HHD患者になる事は非常に恵まれている事も。

そんな状況の中、できる限り仕事を続けながら、HD→HHDへと移行していく日々を綴ることで、慢性腎不全、透析予備軍の方々に少しでも現実を知っていただき、前向きに明るく、日々を送っていただく参考になれれば、と思います。

「目の前の現実は自分が創り出したものだ」との前提に立ち、厳しく、暗くなりがちな透析生活を「笑い飛ばす」ことができるくらい、前を向いていけたらと思います。

                                  2016.10.20